マンションの問題点は管理組合で決まる

目次1 良いマンションは管理組合がしっかり機能している1.1 管理組合はマンションの住民によって構成されている1.2 良 … 続きを読む マンションの問題点は管理組合で決まる

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良いマンションは管理組合がしっかり機能している

マンションは管理で決まる」あるいは「管理で選べ」というぐらい、良いマンションは管理がしっかりしています。そもそもマンションの管理とは、どういうものなのでしょう。

管理組合はマンションの住民によって構成されている

マンションの管理を行うのは管理組合という組織で、管理組合はマンションの住民によって構成されています。従って冒頭から何度も触れている「マンションの管理」の主体は住民自身です。そこに管理会社(多くはマンション・デベロッパー系列の管理会社)が管理組合をサポートするかたちで存在しています。

また管理組合は総会(マンションの区分所有者全員)と理事会に分かれおり、理事会は総会で選出された理事長以下役員数名で構成されます。

現在のマンションは十数戸程度の小規模マンションは少なく、最低でも所有者が数十戸、大規模なマンションになると数百戸にも及ぶことから、総会と理事会に分かれて管理組合は運営されています。

なお理事長の任期は1年で「輪番制」を取るのが一般的です。もちろん、これにもメリット・デメリットはありますが、管理組合にとって大事なのはマンションの価値を下げないようにする「住民の意識の高さ」、言い換えれば「マンション愛」と表現しても良いでしょう。

良いマンションは住民に管理の意識がある

良質な管理意識が根付いているマンションは、住民にも自然に管理の意識が備わっています。

例えばハイレベルな施設を持つマンションは、その施設に惚れ込んでマンションを購入する方が多いでしょう。

仮にその施設がバー・ラウンジだったら、バー・ラウンジが生きるイベント等を定期的に開催することで、所有者同士のコミュニケーションが活発になり、このマンションでの暮らしを大事に、また長きにわたって維持したいと思えるものです。そんな小さなきっかけが、住民に管理の意識を芽生えさせます。

またハイレベルな施設などがなくても、修繕積立金の足らなくなる可能性が予想されることを早くに察知した管理組合もあります。そこで取り組んだのは、徹底的に無駄を省くことで管理費の支出を減らしただけでなく、費用の増収も成し遂げました。

管理費の無駄を省くことについては、有人ショップの廃止や照明器具のLED化、共用部分の火災保険やEVの保守点検会社の変更・見直しなど、着手しようと思えばどのマンションでも行えることばかりです。

これで修繕積立金の不足が解消されることになれば、そのマンションに住む人は今まで以上に無駄を省き、そうした暮らしに誇りを持つようになります。また管理の意識の大切さにも自ずと気づくようになるでしょう。

そのようなマンションも先程とアプローチの道程こそ違いますが、住民に管理の意識が根付く点では同じです。

管理の良いマンションは物の管理も行き届いている

またマンションの管理が行き届き、望ましい状況にあるマンションは、外部からみても違います。

・蜘蛛の巣などの除去がマメに除去されている

・ゴミ置き場は常にきれいに整理されている

・自転車置き場に自転車が散乱していない

・住戸前の廊下に私物が放置されていない

・掲示板等に日付の古いものやモラルのないマナー啓蒙の張り紙が貼られていない

・植栽がいつもきれいな状態に保たている

こうした外部の清掃は管理会社に委託されているものですが、住む人の意識が高いと、気がついたところは自ら掃除していますし、管理員の意識も総じて高くなります。そのため管理会社も手を抜けません。管理会社にとっては少し手強い住人と思われるかもしれません。

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管理会社の役割

マンションの区分所有で構成される管理組合という存在は大体理解できたでしょうが、実際にマンションに住んだことがなければ、なかなか理解できないのが管理会社という存在です。

管理会社はマンション住人で構成される管理組合のサポート役として存在することは、先程も伝えたとおりです。どうして管理会社が存在するかというと、マンションの住人は理事といっても、当然ながら管理業務以外にも生活を営むための仕事を抱えています。またマンションの知識という意味では、なにも知らない素人です。そこで管理業務の実質的な遂行は、法的なことも熟知している管理会社に委託するのが通例です。

宅配便の取次やコンシェルジュサービスも管理会社の仕事

管理会社は「管理委託契約書」に基づいてマンション管理業務を行います。基本的には「全部委託」という形式を取るのが一般的ですが、契約によっては「部分委託」や、住民だけで管理を行う「自主管理」というものもあります。

また管理会社の仕事は、理事会・総会の開催から会計や清掃など実務面での代行業務など多岐にわたります。また近年ではクリーニングや宅配便などの取次ぎのほか、グレードの高いマンションで配置されるコンシェルジュサービスも管理会社の仕事になっています。

多彩になったサービスから収拾選択する力が問われる

この他にもマンションの住民同士の交流を深めるためのイベント(七夕、ハロウィンやクリスマスイベント)の企画なども管理会社の重要な仕事になっていますし、介護士やベビーシッターの派遣サービスも管理会社が提供しています。

そのため管理組合に力がないと、これらの多彩な業務から自分たちに必要なものを適切に選択できなくなる恐れもあります。なかには管理会社の言いなりになっているマンション(管理組合)もありますが、先程も無駄を省くことで管理費の支出を減らしたマンションの例を紹介しましたが、そういう視点は常に持ち続けたいところです。

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多くのトラブルの根源は修繕積立金の不当な値上げによるもの

マンションのトラブルでもっとも多いのが、管理費や修繕積立金を支払えなくなる問題点です。いわゆる不当な値上げがそれに当ります。

住宅ローンはかならず終わりが来ますが、住宅ローンが終わってもマンションの管理費と修繕積立金は、マンションに住む限り終生払い続けなければいけません。

ただ適切な管理会社を選べば、何かと問題点が多い管理費と修繕積立金の不当な値上げもなくなります。そもそも管理組合は管理会社との契約を打ち切り、管理会社を辞めさせることもできます。それにはきちんと競争原理が働くなかで、管理会社を適切に選ぶことが大切なのです。

修繕積立金の不当な値上げ大半は管理会社を変えれば解決がつく

一般的にマンションの管理費は事務管理業務の費用、管理員の人件費、消防点検、機械式駐車場、エレベーターなどの点検などに支出する費用で、「自主管理」で契約しないかぎりゼロにはなりませんが、費用の節約・圧縮は可能です。

いっぽう修繕積立金は、多額の費用を賄う大規模修繕工事に備えるお金です。ただ入居当時は管理費とそれほど大差はない修繕積立金も、長年住み続けると、普通は管理費にくらべて次第に高くなります。これは建物は古くなるほど修繕箇所は増えるからで仕方がないことです。

ただ管理会社が一方的に、1回目の大規模修繕工事でも、突然の値上げ予告や一時金の支払いを求めるようなら、管理組合のほうで管理会社の入れ替えを一度検討するべきでしょう。なぜなら競争原理がない中で選ばれた管理会社のなかには、マンションの素人である管理組合を騙すことなど朝飯米のことだとする会社が沢山いるからです。

良きブレーンを持つことの必要性

管理会社は競争原理が機能するようになったことで、管理組合は別の管理会社に変えることが、ここ数年でようやく定着しつつあります。そうした努力によって、不当な修繕積立金や管理の値上げに苦しむことも少なくなっています。

いまでは少しはまともになってきましたが、まだ注意を怠ってはいけません。そんな管理会社の言いなりになって、修繕積立金が払えなくなった方はいっぱい居ます。

管理組合が正しい視点を持たないと、修繕積立金以外の別の要件で騙されるかもしれません。管理会社からられないためには、良きブレーンを持つことも今後は大切になるでしょう。

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人気の高いマンションは管理組合は自主性を持っている

こうしてみていくと良いマンションとは、管理組合が管理会社に騙されないだけの自主性と注意深さを持ち、運営されていることが分かります。

同じマンションでなぜこの違いが生じるのか。それは最終的には住民の意識の違いです。

12年周期に疑問を持たないのは管理組合の注意不足

たとえば、前項で紹介したマンションは、最終的に15、6年周期で大規模修繕工事を行っているようです。たった3,4年の違いですが、同じ期間のなかで2回で済む工事を、いわれているままだと約3回行っているのと同じです。つまり1回分の大規模修繕工事がそのまま浮く計算になり、住民に求められる費用も格段に安くおさまります。

本来鉄筋コンクリート造の建物は、木造とは違い非常に頑丈で堅牢な建物なのです。少し建築を齧ったぐらいの方でも、RC造の構造物を10年や12年で外部の塗装をやり直す必要はないと判断できます(木造でも十分保たせられます)。また判断できなかったとしても、ちょっと短すぎることぐらいは分かるはずです。

しかも、それだけの判断を安易に管理会社に任せてしまったことは、少し厳しい見方をすると、管理組合の注意不足といわれても仕方ありません。

管理組合は大人の数で少なくとも数十人はいます。12年周期で塗装の補修が必要か、冷静になって考えれば答えは見つかります。

本来ならもっと批判するべきなの、12年周期をまるで法律で決まったことのように推奨(?)する国土交通省ですが、現在の日本の役人をああだこうだ批判したところで何の解決にもなりません。その時間があるなら専門家の力を借りて対処すれば済む話ですし、何なら自分で少し勉強すれば、おかしいかどうかすぐ分かります。

マンションは私たちの大切な資産です。知恵を出し合って大切な資産を守っていきましょう。

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まとめ

マンションの管理は住民自体に任されたもので、住民らの意識でどのようにも変わることが分かりました。

また管理会社には良い会社もあれば、自身の利益だけを追求する「悪い管理会社」がいることも分かりました。

また少なくなってきているとはいえ、未だに完全にはなくならい悪意を持つ管理組合の存在があります。こればかりはやや遅れている業界というしかありません。

もちろん自分の住むマンションが良い管理会社と契約していれば良いですが、気になる場合は管理組合に相談の上、一度調べてみることをおすすめします。