新築マンション購入の諸費用

新築マンションを購入するときのかかる諸費用は売買代金の3%~5%といわれています。3,000万円の新築マンションを購入した場合には諸費用だけで90万円~150万円かかるという計算ですので諸費用といっても侮ることができません。ここでは、登記・融資・管理にかかる諸費用を具体的にご紹介していきます。

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新築マンション購入の諸費用~登記~

新築マンションの購入にあたって建物表題登記・所有権保存登記・抵当権設定登記をする必要があります。
それぞれの登記の内容と登記費用について解説していきます。

新築マンションに関わる費用をすべて知りたい方はこちら

建物表題登記

まだ登記されていない建物を購入したときにする登記です。
建物の所在、種類、構造、床面積、所有者の住所、氏名を明らかにするための登記になります。
建物表題登記にかかる費用は7万円~10万円ほどです。

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所有権保存登記

所有権の登記がない不動産に対して所有者が誰かを明確にするための登記です。
所有権保存登記を行うことで不動産の所有権を他の人に主張することができます。

所有権保存登記にかかる費用は新築マンションの固定資産税評価額の0.15%です。
仮に固定資産税評価額が3,000万円とした場合は3,000万円×0.15%で45,000円が所有権保存登記にかかる費用となります。

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抵当権設定登記

抵当権設定登記にかかる費用は住宅ローンの借入金額の0.1%です。
仮に住宅ローンの借入金額が3,300万円とした場合は3,300万円×0.1%で33,000円が抵当権設定登記にかかる費用となります。

登記にかかる費用も固定資産税評価額や住宅ローンの借入金額によって変わってはきますが、仮に3,300万円の住宅ローンを組んだ場合には、登記にかかる費用として15万円程度をみておくとよいでしょう。

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司法書士報酬

新築マンションの購入にあたってする必要がある建物表題登記・所有権保存登記・抵当権設定登記は基本的には不動産会社が指定した司法書士に依頼することになります。

そのため司法書士に支払う費用、つまり司法書士報酬が登記費用とは別に必要になってきます。
司法書士事務所によって異なりますが、司法書士報酬の目安としては5万円ほどかかると考えておくとよいでしょう。

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新築マンション購入の諸費用~融資~

新築マンションを購入するために金融機関からの融資を受けなければなりませんが、融資を受けるにも印紙税・保証料・事務手数料といった融資手数料を支払う必要があります。
ここでは融資に関わる費用を紹介していきます。

印紙税

住宅ローンの金銭消費貸借契約書の印紙税は契約書に記載されている金額によって変わってきます。
新築マンションの購入時に組む住宅ローンの金額としては、1,000万円超~5,000万円以下に収まる方が多いと思われます。

住宅ローンの契約書に記載されている金額が1,000万円超~5,000万円以下の場合に収入印紙を貼る形で支払う印紙税は2万円です。
5,000万円超~1億円以下の場合は印紙税が6万円になります。

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保証料

住宅ローンを組むにあたって保証会社に保証してもらうために必要となる費用です。
保証料は借入金額、借入期間、保証会社によって金額が異なりますが、一般的には1,000万円につき20万円ほどが保証料の目安とされています。

保証料は一括払いもできますし分割払いにすることも可能です。

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事務手数料

融資先の金融機関に支払う費用が事務手数料です。
事務手数料の相場は都市銀行で32,400円、地方銀行で54,000円といわれています。

新築マンション購入の諸費用の一つである融資手数料について紹介してきました。
融資に関わる費用は住宅ローンの金額、融資先の金融機関によって異なるということでしたが、3,000万円前後の住宅ローンを組んだ場合では融資全般にかかる費用の総額としては65万円~70万円ほどかかるとみておくことができます。

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新築マンション購入の諸費用~管理~

新築マンションを購入するときにかかる諸費用として最後に管理関係でかかる費用を確認していきましょう。
管理関係でかかる費用としては管理費・修繕積立金・修繕積立基金などがあります。

管理費

マンションの共用部分を維持・管理するための費用です。
具体的には共用部分の電気料や水道料の支払い、浄化槽の保守点検をするために使われています。

管理費はマンションによって異なりますが、首都圏の新築マンションの管理費の平均が1万5,000円程度とされています。

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修繕積立金

マンションを長期間維持・保全するため、また10年~15年ごとに一度ある大規模修繕に備えるために積み立てておくお金です。

修繕積立金は専有面積の割合に応じて負担額が変わることもあれば一律のところもあります。
数善積立金は管理組合が集めて管理しています。

購入する予定の修繕積立金がどれほどの金額になるかの目安をある程度知りたい方は、国土交通省が提示した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を参考にすることができます。

このガイドラインの中では15階未満で建築延床面積が5,000㎡未満の1㎡あたりの修繕積立金の金額は218円/月、5,000㎡~10,000㎡であれば1㎡あたりの修繕積立金の金額は202円/月、10,000㎡以上の1㎡あたりの修繕積立金の金額は178円/月が平均値とされています。
20階立て以上の新築マンションの修繕積立金は、建築延床面積に限らず206円/月が平均となっています。

これらの額に専有面積をかけた金額が修繕積立金になります。

例えば、10階建てで建築延床面積が8,000㎡、専有面積が70㎡のマンションに住んでいる方であれば、国土交通省の提示に沿って修繕積立金を決定すると14,140円/月になります。

マンションによって、また専有面積によって積立修繕金は変わってきますが、上記の修繕積立金の平均値を利用することで、どの程度の金額を修繕積立金として管理会社に納めないといけないのか知ることができます。

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修繕積立基金

物件の引き渡し前に支払う必要があるのが修繕積立一時金ということもある修繕積立基金です。
修繕積立基金の目的は修繕積立金と同じく10年~15年ごとに一度ある大規模修繕に備えて積み立てておく基金です。

修繕積立基金は毎月集められる修繕積立金の額を低く抑えるという目的で最初にまとまった金額が集められることもあるようです。

修繕積立金とは異なり、修繕積立基金は入居前に一度のみ支払う基金です。
修繕積立基金の金額はマンションの建っている地域、住戸の広さなどで異なりますが、目安は20万円~40万円ほどといわれています。

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まとめ

新築マンション購入の際にかかってくる諸費用をできるだけ具体的に紹介してくることができました。諸費用は新築マンションの売買代金によって変わってはきますが、おおよその目安を知ることができたと思います。

3,000万円ほどの住宅ローンを組んで物件を購入した場合には、登記関連費用として20万円程度、融資関連費用として65万円~70万円程度、管理関連で最初にかかる費用、修繕積立基金が20万円~40万円ほどしますので、総額で105万円~130万円ほどかかるとみておきましょう。

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