新築マンションの価格表示は税込価格?価格関係の用語と購入にあたっての費用を紹介

新築マンションの価格は税込で表示されているのでしょうか?

マンションは高額な買い物で、税込価格なのかどうかでも大きく差がありますよね。販売価格を元におおよそでも全体の金額を知ることは、予算計画の目処を立てるためにも重要です。

今回は、マンション販売の用語、新築マンションの価格表示と購入時にかかる費用について解説します。後半では購入時にかかるほかの費用や、おすすめの相談先についてもふれているので、参考にしてみてください。

この記事は約6分で読み終わります。

マンション販売の用語解説

はじめに、マンション販売で基本となる用語をいくつか解説します。

  • 販売価格

新築マンションをはじめ、不動産取引で売買される価格のことです。

販売価格にはさまざまな費用が含まれていて、けっして上物であるマンション本体だけの価格ではないということがわかります。

内訳を構成しているのは、土地の仕入れ価格、建築費、販売諸経費、販売利益、販売時期など。時価的な要素もありますが、これらを加味した上で販売業者によって決定されています。

  • 予定価格

予定価格とは、正式に決定する前の予告広告に使用される販売価格のことです。

予告広告は、「価格未定」または「予定最多価格帯」が記載されるようになっています。販売対象の住戸や価格がまだ正式に決まっていない場合などの措置としてとられています。

予定価格というくくりであっても、実際に販売された価格との差が大きすぎると不当広告にあたります。そのため基本的には予定価格に近い価格になりやすく、参考値としては有力です。

  • 期分け販売

期分け販売とは、ひとつの建物を数回に分けて販売する手段のことです。仮に150戸ある新築マンションだとすれば、1期目は50戸、2期目以降は20~30戸ずつ売り出していくといった手法があります。

数回に分けるメリットは、販売数をしぼることで少ない販売人員でもスケジュールを確保できる、顧客は「新発売」といった言葉に魅力を感じるため決断しやすくなることなどです。

たとえば「残り戸数わずか」「(◯◯期分)完売御礼」といったような広告を見ると、売れ行きが好調なように感じますよね。1期あたりの供給数が少なければ早く売り切れるのは必然なのですが、市場を盛り上げる狙いもあって業界ではこの手法は一般的になっています。

  • 先着順販売

「先着順販売」とは、抽選になる販売方式ではなく、申込書を早く提出した人から契約を行っていくという販売方式です。新築マンションの場合、人気が人気をよび購入希望者が殺到することがあります。

残りの実戸数が少なくなったときに用いられる販売方式ですが、「早く申し込まないとチャンスを逃す」というような雰囲気を作ることで、見込み顧客の購買心をさらに盛り上げることが可能です。

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新築マンションの価格表示と購入時かかる費用

新築マンションのなかでも、タワーマンションなどの場合は特に、高層階、中層階、低層階などのちがいで価格に差が開くことが多いです。

それは、日当たりや眺望の良さといった付加価値が販売価格に反映されるためだといえます。

ひとり暮らし向きのアパート・マンションでも、人気な最上階の角部屋と、セキュリティ面に不利なイメージのある1階の共用エレベーターに近い部屋とで差があるように、高層マンションでも同様です。

価格は税込価格が一般的

先の見出しで述べた価格表示ですが、Web上に記載のある物件は一般的に税込価格となっています。

これは、税法によって総額表示が義務付けられているためです。総額表示とは、商品を広告する際などに、消費税を含めた「税込価格」を表示することをいいます。

不動産の買い手募集チラシの価格も同様です。

予備知識として、分譲宅地(売地)の場合は例外で、非課税となります。売地の場合は上物がなく、単純に土地の所有権や借地権といった権利の譲渡だという観点のためです。

新築マンション購入にかかる費用

不動産を購入するとき、販売価格のみに気をとられてしまいますが、物件の引き渡しまでに支払う初期費用の相場は3~5%といわれています。

どのような内訳になっているのでしょうか?

  • ・購入前にかかる初期費用
  • ・購入後にかかる費用

大きくこのふたつに分けて説明します。

まず、初期費用は4種類ほどあります。目安の金額も解説するので参考にしてくださいね。

■マンションの購入を申し込む際に支払う費用

  • 申込金(申込証拠金ともいわれる)…2万円~10万円

契約前に、本当に購入する意思があるということを示して売主に預ける、慣習的な意味合いが強いものです。

契約を結ぶときの手付金とは別で、ほかの申込希望者がいる場合に「自分を優先的に取り扱ってくれ」といった意味合いです。決まった金額はなく、買主の義務となっているものでもありません。

契約が成立しなかった場合は返還されるのが一般的です。

お金を支払う以上、売主である業者はお客様への説明責任があるため、「申込金は契約が不成立の場合でも返還しない」などの特約がないかを必ず確認しておきましょう。トラブルを避けるためです。物件によっては、そもそも申込金が不要となることもあります。

【売買契約】

  • ・手付金…購入価格の5%~10%が相場

最終的には、支払う金額としてあてられます。

  • ・印紙税…販売価格に応じて変動あり

【住宅ローン契約をするとき】(借り入れる金額の2%以上は見ておく)

  • ・頭金…住宅ローンで借入れをする以外に、現金で支払っておく費用のこと
  • ・住宅ローン関係費
  • ・印紙税…ローン契約書に貼るもの。販売価格に応じて変動あり

住宅ローン関係で発生する費用は、事務手数料、ローン保証料、保険料などです。これらは、金融機関によって金額が異なりますが、借り入れ金額の2%を下回ることはないといわれています。

【引き渡し前】

  • ・購入物件の残代金(物件価格-手付金など)
  • ・購入諸費用(新築マンションは価格の3%~5%、新築一戸建ては6%~10%)
  • ・仲介を受けていれば、仲介手数料※

新築マンションの場合は、直販、または販売代理店や提携会社による販売というパターンが主です。この場合、買主は仲介手数料を支払う必要はありません。すべて販売価格にふくまれるためです。

■引き渡し後に支払う費用

【毎月】

  • ・マンション管理費
  • ・修繕維持のための積立金
  • ・住宅ローンの返済

【半年~1年半後】

  • ・不動産取得税

【毎年1月1日時点の所有者に対し、4月に通知される】

  • ・都市計画税
  • ・固定資産税

これらふたつは、年4回の分納ができます。

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新築マンション購入には不安がいっぱい

相手は不動産会社1社~数社という状態でも、さまざまな手続きが必要になることから、これだけの種類の費用がかかることがわかりました。

マンション購入を決断したいけどなかなか踏みきれないという人に、おすすめの相談先を紹介します。

困ったことがあったら住まいサーフィンに相談

安心できるマンションの購入には、どんな些細なことでも相談に乗ってくれる専門家が必要なのではないでしょうか。そこで、不動産コンサルティング経験豊富なスタッフが相談に乗ってくれるサービスを紹介します。

「住まいサーフィン」は物件の資産価値や適正価格がわかるサービスをこちらで展開しています。

業界を熟知したスタッフのサポートで、新築マンションで得する部屋を探し出すこともできます。もうすでに相談しているところがあるという方も、セカンドオピニオンとして活用するのがおすすめします!

住宅ローンや購入の相談ならファイナンシャルプランナーに相談

販売価格の見方や費用について整理ができたところで、気になる物件があれば早めに内覧を申し込むなど、購入の候補をさらに絞り込んでいきたいところではないでしょうか?

住宅ローンを月額いくら、どの期間まで組むのか、なにを目安に決めていくべきなのかと迷うことも多いでしょう。

そこで、資金まわりのことならファイナンシャルプランナーへ相談するのがおすすめです。

効率的な資産計画をすぐに始めたい、マンション購入を考えたいけどまだ漠然としていて適した方法がわからない、という方もまずは専門家へ問い合わせをして、少しずつ明確にしていきましょう。

資金の準備から返済方法、また住宅ローンの計画といった相談もできますよ。

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まとめ

今回は、マンション販売の用語、新築マンションの価格表示と購入時にかかる費用について解説しました。

新築マンションは大きな買い物なので、不安要素もたくさんありますよね。はじめて購入する方であれば、こだわりを持ちたいのもなおのことです。

わからないことは不動産のプロに噛みくだいて説明をしてもらったり、資料を比較したりすることで理解が進みますよ。