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返済能力を超えて住宅ローンを多めに借りる方法はある?
一般的に住宅ローンを多めに借りる方法を考えてみると、借り手の返済能力を超えて融資することと考えられます。ただしコンプライアンスが厳しくなったいま、住宅ローンを貸す側も過剰融資にならないように、相当注意を払って融資額を計算しています。
そもそも住宅ローンを多めに借りる方法とはどういうことか
先日たまたまテレビを見ていると、ある若手のお笑い芸人の方が頭金なしで新築住宅を購入したと語っていました。
このようなことが現実に可能かどうかは別にして、自分でもそのような買い方ができるのではないかと思う人が一定数現れるのは不思議なことではありません。しかし、テレビで活躍している人と私たち一般人のお金に対する感覚を混同してはいけません。
またいっぽうでは、住宅ローンを「多めに借りる」という方法が実しやかに語られているようです。なかには住宅ローンを多めに借りる方法を知っている人がいるかもしれません。ただ、住宅ローンを多めに借りることは、それだけで審査落ちする可能性があるということを知っておくべきでしょう。
まず住宅ローンを多めに借りるとは、何に対して「多め」というワードを使っているか明確しなければなりません。たとえば本人の返済能力より多めにお金を貸すことは過剰融資となり銀行が責任を問われます。
ですから常識的に考えると住宅ローンを「多めに借りる」こと、あるいは「多めに貸す」ことは、あくまで返済負担率の範囲内での方法と考えたほうがいいでしょう。
基準内で多めに借りる方法は年収を上げるか借金を減らすしかない
住宅ローンを「多めに借りる」方法とは、あくまで返済負担率の範囲内でのことです。この場合、できることはまず年収を上げることです。
これから住宅ローンを借りる方が年収を少しでも多くする効率的な方法があるとするなら、まず収入合算が考えられます。次に借りれ先の検討ですが、自分たちの働き方に合わせて、出来るだけ多く収入合算ができる借入先を選択したいものです。
また住宅ローンから少しでも多く借りるためには、借金があるならそれを減らします。銀行が住宅ローンを利用者に貸し付けるには、銀行が定めている返済負担率の範囲内で貸せる金額を決めます。このとき借金があればその分だけ借りる金額が減少します。つまり住宅ローンを多く借りるためには、少しでも借金を減らしておくことが重要なのです。
なお、この場合の借金にはクルマのローンや教育ローンも含まれます(借金に含めないのは、通常一回払いのショッピングクレジットだけです)。
以上のことをまとめると、住宅ローンを多く借りる方法は、年収を上げるか借金を減らす以外に方法はなく、裏技的な方法は使えないことがわかります。
住宅ローンは実際の見積もりより多めに借りられない
また住宅ローンを多めに借りるもうひとつのやり方として、注文住宅では審査用見積もりをつくるという方法があります。審査用の見積もりとはどういうものなのでしょうか?
審査用見積もりとは
審査用の見積もり書とは、簡単にいうと最終的な見積もりがまだ動く可能性がある段階で出す概算見積もりのことです。
金融機関の事前審査では、住宅ローンを貸せる人物かどうかを判断するため、物件の情報より申し込み者の信用情報を中心にみて審査を進めます。
注文住宅はその後の打ち合わせによってトータルの見積もり金額が変わるため、事前審査の段階で出す見積もりは概算見積もりで十分なのです。
つまり審査用見積もりとは、銀行も了承済みの事前審査の段階でつくる概算見積もりと解釈すればいいでしょう。
実体のない割増の見積もりに注意!
しかしむかしは銀行から多く借りるために、金額を割増した審査用の見積もりも存在しました。もしかしたら、審査用の見積もり書という意味ではこちらのほうがよく知られているかもしれません。
もちろんこうした見積もり書は、顧客の要望(銀行から少しでも多く借りる目的)から工務店側がつくるケースが多いものです。業者も不正だとはわかっていますが、受注欲しさに実体のない偽りの見積もり書をつくっているわけですが、いまどきこんなことをやっていると、すぐに足がついてしまいます。
一昔前まではばれなかったことでも、今はもうできなくなっていることが多いものです。実体のない割増見積もりもそのひとつです。とくに個人で経営している中小の建築業者の方は、顧客から頼まれたからといってこのようなことをしていると、銀行から要注意客としてリストアップされる場合がありますので注意してください。
住宅ローンを多めに借りた場合とローン減税との関係
また住宅ローンにはローン減税がついているため、少しでも多くローン減税を受けられるように、住宅ローンは多めに借りたほうがトクと考える場合があるようです。
しかし実際に払ってみると分かりますが、ローン減税は多く税金を払っている人ほど還付金も高くなりますが、年収が比較的少ない方は還付の額も当然少なくなります。つまりローン減税を多くもらうには、人より多く税金を支払わなければなりません。
理屈上ローン残高が多いほど減税額は増えますが、減税額を増やすのなら、収入を多くしたり妻側にもローンの持ち分をつけるて、夫婦でローン減税を受けたほうがよっぽど効果的です。
自己資金を調整したい場合は融資担当者に相談してみる
これまで住宅ローンを多めに借りる方法について、どちらかといえばネガティブな意見が多かったと思います。しかし例外的なケースもあります。最後にその方法を紹介しましょう。
こんなケースなら住宅ローンを多めに借りても良い
住宅ローンを返す上で、私たちはせっかく貯めた自己資金をできれば全部使いたくないという気持ちをどこかで持っています。とくに仕事が自営の方は、収入形態が会社員とは異なります。そのため住宅計画でも一定の自己資金を使わず手元に残すことは勿論あり得ることです。収入形態にかかわらず、生活上の保険としても自己資金(貯蓄)は必要です。
そこで住宅ローンを多めに借りて、そのかわり自己資金を全部使わないようにするということは真っ当な考え方です。そして自己資金がまた貯まったら繰り上げ返済に回す。こういう計画を持てるということは、同じ住宅ローンを多めに借りるのでも、これまでとは違った意味合いです。
たとえば自己資金が1,500万円のうち、住宅購入に使う資金として1,150万円使うとしましょう。そして350万を手元に残した上で、住宅ローンを返済しながら1年間で100万程度貯金できるとします。また3年後には、貯まった資金からローンの繰り上げ返済に半分ほどまわす計画です。
このような計画を融資担当者に説明できれば、相手も「この人なら住宅ローンをきちんと返済してくれる」と感じるでしょうし、手元に残したい金額に応じて住宅ローンを組んでくれるでしょう。
意味もなく住宅ローンを多めに借りる方法といわれても、かえって相談をする相手を混乱させますしそれは大人のする行為とはいえません。しかしここでの例のように、どのような返済計画を持っているかが相手にも伝われば、融資担当者もアドバイスの方向性を示せます。
住宅融資は大人の相談で決まります。自分で貯めた住宅資金をこのように使いたいと示せば、融資担当者も積極的に相談に乗ってくれるでしょう。
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まとめ
金融機関の融資担当者は比較的若い銀行マンが担当する部署ということもあり、年代的には住宅を取得する方と近い場合が多いようです。
経験からいえるのは、融資担当者には住宅事業を円滑に進めるため、多少込み入った相談にも快く対応する方が多かったと思います。少しでも実のある融資相談が進展することを願ってやみません。