住宅ローンは金利の安さで選ぶべき?固定金利と変動金利、どっちがいい?

住宅ローンを組みたいものの、どう選んだらいいのか分からないという方は少なくありません。住宅ローンを選ぶ際には、何を基準に選ぶとお得に住宅ローンを組むことができるのでしょうか?金利の安さでしょうか?

この記事は約10分で読み終わります。

 

また、固定金利と変動金利とでは、どちらを選ぶのがお得なのでしょうか?住宅ローン選びで迷っている方のために、これらの疑問にお答えしていきたいと思います!

・住宅ローンは金利の安さだけで選ぶのはNG、トータルの支払い総額を比較して決める

・固定金利と変動金利のどちらが安くなるかは一概にはどちらともいえない

・固定金利は、全期間固定金利型と固定金利期間選択型で金利が異なる

・変動金利は、どちらかというと収入に余裕がある人におすすめ

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住宅ローンは金利の安さで選んでいいの?

金融機関によって初期費用や諸費用が変わる!

住宅ローンを選ぶ際にはどうしても金利の安さに目がいってしまうものです。実際に住宅ローンは金利の安さで選んだという方も少なくないと思います。

確かに金利が低ければ低いほど支払う利息が少なくなるため、同じ金額を借りていても返済総額を少なくすることができます。しかし、住宅ローンを選ぶ際に金利の安さだけで判断してしまうと、より条件の良いローンを見落としてしまうことがあるので注意が必要です。

というのが、金融機関によって住宅ローンを組む際の初期費用や諸費用が異なるからです。また繰り上げ返済時の手数料も違ってきます。そのため、それらの費用が高額だといくら金利が安くてもお得にならないこともあるので、金利の安さだけで住宅ローンを選ぶのはリスクをともないます。

ネット銀行は低金利だがデメリットはないの?

金利が安い銀行といえばネット銀行ですよね。住宅ローン金利が低いということからネット銀行を利用する方も増えてきている一方で、ネット銀行を利用することへの不安を感じている方も多いのは事実です。

ネット銀行の利用への不安を抱える方が多い理由としては、大手銀行に比べると実店舗の数が少ないという点が挙げられます。店舗の存在が目に見えるというのは安心感がありますが、ネット銀行は実店舗が少ないため、今ひとつ信頼しにくいと感じる方は少なくありません。

そのため、いくら低金利でもネット銀行でローンを組むことについては前向きになれないというわけです。

とはいえ、実際のところネット銀行が大手銀行と比べて信頼できないかというとそうとはいえません。その理由は、多くのネット銀行は大手銀行のサポートを受けているので、万が一という時も支援を受けられるようになっているからです。

またメガバンクに引けを取らない格付けをされている銀行もあるため、信頼性という面で大手の銀行に比べて劣っているわけではありません。

実際に、ネット銀行では住宅ローンを含め様々なローンを取り扱っており、多くの実績があります。また、ネット銀行はセキュリティも万全の対策が取られていますので、安全性で不安になる必要はありません。

このようにメリットの多いネット銀行ですが、デメリットもあります。ネット銀行のデメリットとしては、相談できる窓口が大手の銀行に比べて圧倒的に少ないということです。また、審査がとても厳しく、時間がかかるというのもデメリットになります。

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変動金利と固定金利どうちがうの?どちらが安いの?

固定金利と変動金利では結局どちらが住宅ローンの支払い総額が安くなるのでしょうか?これは一概にはどちらともいえません。

金利が大幅に上昇することがあれば固定金利型のほうが安くなりますし、金利が上昇することがなければ変動金利型のほうが安くなります。これは払い終えてみないと、どちらが良かったかというのは判断できないものです。

自分でどちらが安くなるか計算してみたい方は以下のサイトを利用されてください。住宅保証機構株式会社が運営している住宅ローンシミュレーションです。

住宅ローン~固定金利~

固定金利には全期間固定金利型固定金利期間選択型があります。それぞれのメリット・デメリットにはどんなものがあるのかみていきましょう。

・全期間固定金利型のメリット・デメリット

借入期間中に金利が変わることがないのが全期間固定金利型です。このタイプのメリットは、金利が上昇したとしてもその影響を受けることがないという点です。返済総額が変わるということがありませんので、返済計画が立てやすいというメリットもあります。

全期間固定の場合のデメリットは、変動金利に比べて金利の設定が高めであるということです。また、金利が下がっているときのうまみを享受することができないというデメリットもあります。

・固定金利期間選択型のメリット・デメリット

3年、5年、10年といった一定期間が固定金利で、その後改めて固定金利にするか変動金利にするかを選びなおすことができるのが固定金利期間選択型です。このタイプのメリットは、固定金利の期間中は金利が比較的低く設定されているという点です。

期間選択型のデメリットは、固定金利終了後の金利がほとんどの場合、当初の金利よりも高くなることが多いということです。しかも、このときの金利は全期間固定金利型の金利よりも高くなってしまうこともあります。また、金利が変動することによって最終的な返済総額や返済計画が大きく変わってしまうというデメリットもあります。

住宅ローン~変動金利~

金利の変動によって定期的に金利が変わるのが変動金利です。一般的には半年ごとに金利の見直しが行なわれています。変動金利の特徴のひとつが、金利が変わっても返済額自体は5年間変わらない5年ルールというものです。

金利が変動しても返済額が変わらないのは、金利が上昇したら返済額に占める利息の割合を増やし、金利が下降したら返済額に占める元本の割合が増えるようにしているからです。

また、5年に一度支払額の見直しが行なわれますが、そこでも住宅ローンの支払増額の上限は1.25倍までというルールがあります。

・変動金利のメリット・デメリット

変動金利のメリットはなんといっても借入時の金利が低めに設定されているということです。世の中の景気によって金利が変動していきますが、返済期間中に大幅な金利の上昇がなければ支払い総額を低く抑えることができます。

デメリットとしては金利の上昇リスクがあるということです。世の中の景気が良くなって金利が上昇していくと、最悪の場合5年ごとに金利が1.25倍上がっていき、利息分が元本の返済額を超えてしまうということも考えられます。そうなると毎月住宅ローンの返済はしているものの実は元本は全然減っていないという恐ろしい事態が起こることもなくはありません。

変動金利型の住宅ローンは金利の上昇リスクがあるので、収入に余裕があって繰り上げ返済をどんどんしていける人には向いています。

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住宅ローンの金利交渉はできる?

住宅ローンの金利は交渉次第では引き下げることができます。30年や35年と返済期間が長い住宅ローンですので、金利が0.1%違うだけでも返済総額に大きな差がうまれてきます。

もちろん、100%の確率で引き下げることができるというわけではありませんが、可能性は十分にありますので住宅ローンを組む際には金利交渉をやってみる価値はあります。

金利交渉の際には「金利を引き下げることはできますか?」と、単刀直入にはっきりと聞いてみることもできますが、事前の準備をしておくと交渉を優位に進めていくことができます。

まずは、それぞれの金融機関の住宅ローンの金利を比較してみるようにしましょう。いま検討中の住宅ローンの金利が最低水準の場合はそれ以上の引き下げは期待することができないかもしれません。しかし、もしも金利が他の金融機関よりも高く設定されているようであれば交渉してみる価値があります。

また、不動産仲介業者のアドバイスを求めることもできます。金融機関からの融資を受けられないと仲介業者も困りますので、どのくらいの金利を希望しているのかをはっきり伝えておくと希望する金利で借りられる方法を一緒に考えてくれるでしょう。基本的には金融機関と金利の交渉をするのは仲介業者になりますので、しっかりとコミュニケーションをとっておくことが大切です。

そして、銀行の金利優遇制度を利用することができないかどうかも確認しておきましょう。銀行の普通預金や定期預金の口座を開設していたり、カードローンを契約したりしていると、優遇金利で住宅ローンを組むことができます。

・すでに借り入れている住宅ローンも金利交渉が可能

現在融資を受けている金融機関で金利交渉する場合は、まず住宅ローン担当の窓口に連絡してみることができます。住宅ローンを組んだときの担当者がまだ在籍している場合は、その人と交渉すると話がよりスムーズに進みやすくなります。

金利交渉をする際には「優遇金利を適用してもらえないか」、「他の金融機関の金利と同じ水準か、それよりも低い水準の金利を適用してもらえないか」と交渉していくことができます。金利をただ「引き下げてほしい」と言うよりも具体的な数字を提示して、自身の希望する金利を伝えるのがおすすめです。

また、借り換えも検討して他の金融機関の融資の事前審査もすでに受けているということを伝えると、融資を受けている金融機関に対して金利交渉にかける本気度を伝えることができます。

金利交渉のタイミングとしておすすめなのは期末にあたる3月と9月です。金融機関には住宅ローンの融資目標額がありますので、他の金融機関へ借り換えされてしまうよりは金利交渉に応じたほうがよいと判断してもらえる確率が高くなります。

金利の引き下げには再審査が必要となります。もしも、住宅ローンを組んだときよりも収入が減っていたり、転職していたりした場合は審査に通らないこともあります。また、今までに一度でも返済の滞納があった場合は審査にはまず通りませんので、金利交渉の前に自分の状況がローンを組んだときと変わっていないかも確認しておきましょう。

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金利優遇がある職種もあるってほんと?

医師、看護師、弁護士、行政書士などの有資格者、東証一部上場企業の会社員なども優遇金利を受けやすいといわれています。とはいえ、住宅ローンの金利優遇を受けられる職種の代表格は、なんといっても公務員です。公務員が金利優遇されるのはどうしてなのでしょうか。

・公務員に住宅ローンの金利優遇がある理由

<雇用の安定性>

公務員は横領や情報漏洩などの罪を犯したり、業務上の大きなミスをしたりするという特殊なケースを除けば、解雇されるということはまずありません。

また、民間企業のように倒産するということもありませんので、基本的には定年までの雇用が保証されています。

<高い年収>

総務省の2017年地方公務員給与の実態調査結果の報道資料によると、地方公務員の平均給与月額は363,448円、国家公務員の平均給与月額は410,719円となっています。とびぬけて高いというわけではないとはいえ、この給料を継続して受け取れるというのが、金融機関が金利を優遇してでも貸付したいと思う理由になっています。

ボーナス・退職金が約束されている

民間企業では業績次第でボーナスが大幅にカットされることもしばしばありますが、公務員の場合はボーナスを安定して受け取ることができますまた、退職金をもらえることが約束されているということも住宅ローンを組むときの強みになります。

・公務員でも住宅ローンの審査に通らない可能がある?

雇用が安定していること、高い年収があることなど審理に有利な条件が揃っている公務員ですが、当然ながら住宅ローンの審査に無条件で通るわけではありません。

公務員でも以下の理由で住宅ローンの審査に通らないことがあります。

1.信用情報に問題がある

クレジットカードなどの支払いを滞納してしまったことがある場合は、信用情報に傷がつき審査に通りにくくなります。また、スマートフォンやタブレットなどを分割で購入した代金を延滞した場合にも信用情報に傷がつくことがあります。

2.マイカーローンや家電ローンなどの借入が多い

車や家電のローンの支払いをしている状況では、住宅ローンの審査が通らない可能性が高くなります。住宅ローンを組む前に清算しておくようにしましょう。

3.健康状態が悪い

住宅ローンを組む際には、公務員でも団体信用生命保険(団信)に加入することが必要になります。健康上の理由で団信に加入できないと住宅ローンの審査にも通りません。

審査に一度落ちてしまうと、「住宅ローンの審査に落ちた」という履歴が信用情報機関に一定期間残ってしまいます。その情報は金融機関で共有されていますので、他の金融機関で審査を受けたとしても「審査に一度落ちている」ということはバレてしまいます。

これは、審査の際のマイナス要素になってしまいます。現在借入しているローンがある場合には、住宅ローンを組む前に清算しておくなど審査に落ちる可能性を排除しておくようにしましょう。

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まとめ

住宅ローンを選ぶ際のチェック事項といえば金利の安さですが、「金利が安い=お得」とも限らないので注意しましょう。住宅ローンを組むにあたって必要となる初期費用や諸費用、繰り上げ返済時の手数料の額なども考慮して、総額がいくらになるかで比較するのがおすすめです。

また固定金利と変動金利にはどちらもメリットとデメリットがありますから、比較して自分にとってメリットが大きい方を選ぶようにしましょう。