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気分も一新、将来を想像しながら購入した新築マンションも、住みはじめてから問題が露見することがあります。
実際に、新築マンションの購入に失敗して、我慢しながら住み続けたり、最終的に債務整理にまで追い込まれたりする人は少なくありません。
できるだけ失敗を回避するために、失敗談から見る押さえておくべきポイントを紹介します。
新築マンションはポイントを抑えれば失敗しない
・新築マンションでは住宅ローンで失敗する人が多い
・失敗しないためには事前に確認することが大切
・簡単に値下げ交渉ができる物件には注意
新築マンション購入失敗談ベスト3
家族との新しい生活を期待して購入した新築マンションも、実際に購入してみると後悔ばかりという人も多いようです。
なぜ、購入に失敗してしまうのか、新築マンションで多い失敗BEST3をご紹介します。
第3位.不動産会社が満足のいく対応をしてくれなかった
新築マンションを買って2、3年の間は満足のいく生活ができて良かったものの、気付いたら壁に隙間があることに気づいたという人もいます。
さらに、その後の不動産会社の対応が悪く、なかなか対応してもらえなくて、その人は困ってしまいました。
壁の隙間はそもそも施行に問題があったのかは分かりませんが、ただ販売するだけでその後のフォローがないとモヤモヤするものです。
購入の際はできるだけ信頼できる業者を選びたいというのは、購入後のサポートにも理由があります。
第2位.住んでみると意外に不便なところがあった
モデルホームや内覧会でしっかり物件をチェックしたつもりでも、いざ住んでみると購入した部屋だけ湿気がひどい、エレベーターが利用しにくいと設備や構造への問題が見えてくることがあります。
建物や構造によるトラブルは、他のトラブルと比較してなかなか対処しにくいのも問題。
そのまま我慢して部屋に住み続けることになるかもしれません。
もちろん、内覧会などで実際に建物を確認することも重要ですが、図面や設計に関する書類であらかじめ問題が起きそうにないか確認しておきたいです。
第1位.住宅ローン以外の費用を考えていなかった
新築マンションの購入で意外に多いのが、購入後は住宅ローンだけの支払いでいいと思っていたというものです。
新築マンション購入から10年にして、思いがけない修繕費の大きな出費で家計に打撃を与えてしまったというケースもあります。
賃貸とは違い、新築マンションの購入は物件を所有するということ。
固定資産税や管理費、修繕積立金など購入費以外でも費用がかかることは頭に入れておかなくてはなりません。
その上で、無理のない返済計画を立てることが重要です。
新築マンションのローンでの失敗談は?
新築マンション購入のよくある失敗では、住宅ローン以外の費用を考えていないというケースもありますが、そもそも住宅ローン自体を失敗している可能性があります。
たとえば、年収700万円で、住宅ローンは年収の約3割を目安に組んだAさんの場合。
住宅ローンを利用して10年程は特に問題なく返済できていました。
しかし、会社の業績の悪化で早期退職、転職するも年収が大きく下がってしまったAさん。
貯蓄は修繕費などの大きな支出に回していたため、貯金はあまりなくこれまでのような生活が送れなくなりました。
子どもは2人で小学生と中学生ですが、これからの進学を考えると不安な未来しか見えてきません。
しかし、まだ返済できているのは良いケースかもしれません。
これから先年収が上がるだろと期待して、少し無理な金額でローンを組む人は多いです。
そして、結果、どうしても返済が難しくなり、債務整理または自己破産にまで追い込まれてしまいます。
さらに問題は、新築マンション購入後、不動産の評価額がガクッと下がるケースが多いこと。
評価額が下がってしまうと、たとえ新築で購入してからすぐに売りに出したとしても、あまり回収ができないので、負債だけが残ってしまいます。
住宅ローンで失敗しないためには、とにかく無理な計画で利用しないこと、できれば金利についてもしっかり考えた上で契約を行いたいです。
失敗しないための新築マンション購入ポイント
「こんなはずではなかった」と新築マンション購入の失敗で痛い目を見ないために、購入前、契約時にしっかりと細かな部分までチェックすることが大切です。
特に押さえておきたい6つのポイントを、項目ごとに解説します。
【購入前に確認したいポイント】
・住宅ローンは適正か
・間取りや収納は将来的にも対応できそうか
・マンションの構造に問題はないか
・オプションかどうか
・周辺の環境や利便性はどうか
・重要事項説明書はしっかり確認したか
住宅ローンは適正か
新築マンション購入で特に多い失敗だからこそ、住宅ローンの契約は慎重になりましょう。
住宅ローンは30年や40年という長いスパンで組むのが一般的です。
長期に及ぶローンで、将来のことがまだわからないからこそ、給与は上がるだろうなどの甘い考えは禁物。
不況や会社経営悪化の煽りを受ける可能性があることも考え、住宅ローンは気持ち少なめに、もし給与が上がらなくてもその後払っていけるような金額に設定しましょう。
間取りや収納は将来的にも対応できそうか
新築マンションの失敗談で意外に多いのが、間取りや収納に失敗したというケースです。
特に家族での入居を考える場合、将来子どもが大きくなったときのことを考えて計画することが大切。
今は大丈夫だからと考えずに、将来を見据えての計画を行いましょう。
マンションの構造に問題はないか
失敗談のランキングでもあがった、マンション構造の問題。
内覧会など短時間では分からなかったことも、住み慣れてくると徐々に明るみなることがあります。
その場で見た感じの印象だけでなく、建物の基盤や構造がそもそもどうなっているのかを知ることも失敗しないためには重要。
構造や外壁をはじめ、天井や床は騒音に悩まされないように二重になっているかなど資料は読み込んで、分からない部分があったら担当者に積極的に質問しましょう。
オプションかどうか
オプションと知らずにつけてしまって、購入費用が上がってしまうトラブルも少なくありません。
中には100万円単位の高額なオプションもあるので、不要なものはできるだけ排除して、スッキリしてからオプションを選択すると良いでしょう。
周辺の環境や利便性はどうか
物件も大事ですが、周辺の環境や利便性も長く住むうえでは重要です。
特に子供のいる家庭なら、学校からの距離はどうか、防犯はどうかなど事前にリサーチしておきましょう。
重要事項説明書はしっかり確認したか
重要事項説明書を読んでいなかったために、不動産会社などとトラブルになるケースもあります。
分からない部分があれば、担当者に確認して、購入または引き渡しまでにクリアにしておきましょう。
【番外編】購入時の値引きに失敗することはあるの?
高額な買い物だからこそ、できるだけお得に購入したいのは誰しもが思うこと。
ですが、値引き交渉をして失敗したという人もいます。
値引き交渉が上手くいってお得に購入できたと思ったのもつかの間、購入後物件の価格はどんどん下がっていってしまったのです。
実は、新築マンションの値引きはそうそう叶うものではありません。
人気の物件ほど、購入したい人が多いので、すぐに入居者で埋まってしまうためです。
つまり、簡単に値引きできる物件というのは、はじめから物件の価値が低い、または下落が予想されていたということ。
お得な買い物をしたつもりが、実は損をしていたのです。
新築マンションにおいては、適正価格で販売している方がお得なことが多いことは肝に銘じておきましょう。
<まとめ>
・新築マンション購入で失敗する人は多い
・失敗の多くは事前確認不足
・購入時から意識することが大切
新築マンションの失敗談は意外に多く見られます。
中には、泣く泣く購入したばかりの物件を手放す人も少なくありません。
未然に失敗を防ぐには、失敗談から問題点を知って、対処することが大切です。