目次
これだけわかれば新築マンションローンは完璧!
・購入物件が決まった段階で金融機関が事前審査を行う
・事前審査に通って正式な住宅ローンの申し込みをした後に保証会社は本審査を行う
・売主である不動産会社に売買代金の残金を決済するときが融資の実行日となる。
新築マンション購入ローンの事前審査
事前審査とは正式な住宅ローンの申し込みの前に行われる審査のことです。
事前審査に通っていないと物件の売買契約を結ぶことができませんので、物件の購入を申し込む際に新築マンションの住宅ローンの事前審査も同時に行うことになります。
事前審査を行うことで、購入を考えている物件の住宅ローンを組むことができそうかどうかを売買契約の前に確認しておくことができます。
事前審査は購入物件が決まった段階で行うものですが、それ以前にいまの年収でどれくらいの金額の住宅ローンが組めるか知りたい方は、金融機関の窓口で事前相談したり金融機関のホームページで住宅ローンのシミュレーションをしてみたりするとよいでしょう。
・事前審査の際にチェックされる内容
事前審査は申込者の年齢、年収、職業、勤続年数、クレジットカードの返済履歴、カードローン等の債務状況などに基づいて判断していきます。
チェック項目 | チェック内容 |
年齢 | 住宅ローン借入時の年齢と完済予定時の年齢 |
年収 | 年収や預貯金、資産の保有状況 |
職業 | 勤務先の会社の業績が安定しているかどうか |
勤続年数 | 勤続年数が3年以上かどうか |
クレジットカードの返済履歴 | 過去に延滞したことがあるか |
カードローン等の債務状況 | カードローンの借入の有無 |
カードローンの借入があった場合でも延滞していなければ住宅ローンを組むことができますが、借入可能金額が減ってしまう可能性があります。
そのため、カードローンを含め借入があるもので返済をすることができるものがあれば、できる限り借入を減らしておくと事前審査にも通りやすくなるでしょう。
事前審査の際に必要になる書類
事前審査の際に必要になる書類には以下のものがあります。
・住宅ローン事前審査申込書
・本人が確認できる書類 (運転免許証や健康保険証など)
・収入が確認できる書類 (源泉徴収票のコピー、確定申告書のコピーなど)
・償還予定表や残高証明書 (カードローンなどの借り入れがある場合に必要)
・購入予定の物件情報
上記の書類を揃えて事前審査に申し込みます。
あまりに多くの金融機関に事前審査を出すと、何か問題があるのかもしれないと勘繰られることもあるので3行ほどにとどめておくようにしましょう。
事前審査の結果は申込書を提出してから3日~7日ほどかかるのが一般的です。
事前審査に通ると物件の売買契約を交わすことが可能になり、契約成立後住宅ローンの正式な申し込みをして本審査に進んでいくことになります。
仮に事前審査に落ちてしまったとしても、それで住宅ローンは組めないと完全に決まったわけではありません。
別の金融機関や期間を開けて事前審査に申し込んだら通るケースもあります。
ただし、審査が行われた履歴は6カ月間残りますので、次の事前審査を申し込むまでに最低でも6カ月の期間は開けておくようにおすすめします。
半年という期間を使って審査に落ちた理由を特定するようにして、可能であれば対策を練ったうえで事前審査に申し込むようにしましょう。
新築マンション購入ローンの本審査
本審査とは事前審査に通って物件の売買契約が成立し、新築マンションの住宅ローンの正式な申し込みをした後に行われる審査のことです。
事前審査の際には金融機関が返済能力の審査をしますが、本審査の際には保証会社が主に審査を行っていきます。
保証会社は申込者の返済を保証する役割を担っていて、申込者が住宅ローンの返済能力がなくなったときに申込者に変わって残りの債務を一括で支払うことになっています。
そのため、申込者を保証することができるかの審査を保証会社がするということになっており、金融機関の審査よりも厳密な審査がなされることになります。
保証会社が行う本審査でチェックされる内容
保証会社は本審査で金融機関が事前審査でチェックした申込者の年齢、年収、職業、勤続年数なども確認しますが、なかでも詳しくチェックしていくのが物件の担保評価、個人信用情報、健康状態の3つです。
チェック項目 | チェック内容 |
物件の担保評価 | 保証会社が独自に住宅ローンで購入する物件の担保評価をします。 そのため、物件価格が担保評価額になるという訳ではありません。 担保評価額が住宅ローンの借入希望金額に届かない場合は、頭金を増やして借入金額を減らすなどの対策をする必要が生じます。
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個人信用情報 (申し込み者の金融履歴) | 事前審査では金融機関が加盟する個人信用情報機関の照会だけですませることがありますが、本審査の場合には保証会社が加盟している個人信用情報機関に加え、提携している個人信用情報機関でも照会をしていきます。 そこで延滞履歴があることが判明した場合には本審査で落とされることもあります。
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健康状態 | 団体信用生命保険(団信)に加入することができるか健康状態かどうかが判断されます。 団信に加入できない健康状態だと判断されると本審査で落とされます。 |
本審査の際に必要になる書類
本審査の際に必要になる書類には以下のものがあります。
・住宅ローン借入申込書兼保証委託申込書
・団体信用生命保険申込書兼告知書
・物件確認書類 (売買契約書、土地登記事項証明書など)
・本人が確認できる書類 (運転免許証や健康保険証など)
・住民票 (本人だけでなく家族全員が記載された住民票)
・印鑑証明書 (地元の市区町村で入手する)
・実印 (印鑑証明書に使用したもの)
・収入が確認できる書類 (源泉徴収票、確定申告書、住民税課税決定通知書など)
・預金口座通帳 (残高を確認するため)
・売買契約をした物件の詳細資料 (通常は不動産会社が用意してくれることが多い)
住宅ローンの正式な申し込みには提出書類が多くなりますので、不備がないように金融機関に確認したうえで準備して申し込みましょう。
本審査の結果は申込書を提出してから2週間程度が一般的ですが、長い場合では1カ月ほどかかることもあるようです。
本審査に通ると住宅ローンの融資が実行されていきます。
新築マンション購入ローンの融資実行
本審査に通ると新築マンションの住宅ローンの融資が実行されます。
融資の実行は住宅ローンを組んだ金融機関と「金銭消費貸借契約 兼 抵当権設定契約」を結ぶことで成立します。
「兼 抵当権設定契約」が加えられているのは、担保となる物件の抵当権の設定をする契約も同時に結ぶからです。
「金銭消費貸借契約 兼 抵当権設定契約」を金融機関と結んだときに、実際に融資が実行される日にちや金利などが確定されていきます。
この契約に際して必要となる書類は金融機関によって異なり、場合によっては契約書に事前に記入しておく必要が生じることもありますので、必ず事前確認をしておくようにしましょう。
融資が実行される日にち
売主である不動産会社に売買代金の残金を決済するときが融資の実行日ということになります。
そのため、融資実行日には売主と残金を支払う金融機関と日程調整をしっかりと行っておくようにしましょう。
残金決済を終え、新築マンションの不動産登記が終わり、抵当権が設定されることで、住宅ローンの借入手続きがすべて完了したことになり新居に住み始めることができます。
入居した翌年には確定申告で所得税の控除を受けるために「住宅ローン控除」の申告をしましょう。
会社に勤めている方でも入居の翌年だけは確定申告が必要になりますので忘れないようにされてください。
確定申告をした次の年からは会社の年末調整で対応してもらうことができます。
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まとめ
新築マンション購入ローンの流れを説明しました。住宅ローンの審査は、事前審査、本審査と2段階の審査を終えたうえで融資の実行が決定されます。事前審査は3日~7日程度、本審査は長い場合は1カ月程度かかりますから、ローンの利用を考えている場合は、早めに金融機関に相談するようにしましょう。